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晴れな人生、生き方!
それでいて、夢がちりばめられていて、ところどころで出会えるといい。
自己満足だとも思いながら、夢の一つである国際協力に踏み出す。

*用語説明*
ANM・・Auxiliary Nurse Midwife(准看護助産師) 農村部で15・6の村を対象にドクターなしで診療所を運営する。分娩から成人・子どものケアまで。

ナース・・・日本のように看護師と助産師の資格が分かれておらず、それ以上のことも行う。例)会陰切開や、縫合など

2010-10-15

チーム出陣

今まで書いてきた通り、私が主に行ってるこの県病院。
人がほんっといない。
いえ、人が少ないのに比べて、患者が圧倒的に多すぎるともいうか。

1人のお産にだって、母子ともに何かあった時のことを考えると2人は居た方がいいし。
2人同時にお産になったって、1人じゃどうにもならないのに。
5人同時、いえベッドすら足りないのでお産後すぐ患者交代、いえ分娩室まで間に合わず外で、なんて状況なんです。
なのに、常々10人ぐらい控えてる産婦に加えて、帝王切開後の人、普通に産後の人は40人ぐらいいる。
その全てにあてがわれているのは、たった、たった1人のナース。

これはあんまりだと思うのですが、きっとこの1人のナースが全力を出せば?
いえ、私がそのナースなら死んでしまうと思います。
そうするとどうなるのか。
0か1ではなく、0か100なら0を選ぶということで、まったく仕事をしなくなってしまう。
病棟にいるか、分娩室に行くか・・・?
あの人もこの人もいて、あの人もこの人も話しかけてくるし、だいいちお産なんてほっときゃ勝手に生まれて、ほっときゃ勝手に死ぬんだよ。ああめんどくさい、チャイ飲も。ってなるんでしょう、多分。

そう。
管理やら、技術やらうんぬんの前に、それを伝えられる人を置いてくれ!
っていうのがみんなの、そして私の一番の願い。
結局研修にきているANMの2人がコキつかわれ、なんのための研修やら、ってな話なのですから。
ついでに、自宅分娩を超える劣悪な環境ときたら、なんのための施設分娩なんだってな話ですから。


院長が変わって半年ほど。
常々ずっと温めてきた、そして諦めてきた、しかし私は懲りずにうるさかったこの問題に乗り出す姿勢を見せ始めた私の同僚達。
女医さん2人、看護師1人と作戦を練り、院長のもとに直談判に行きました。
リーダーの女医さんが代表で上手にお話。
ついに、ついに、ついについに!!!
分娩室だけの配属の看護師を置いてもらえることになりました!!

インドだから、それがすぐ明日ってわけにはいかないことは重々承知です。
でも、今回はきっと嘘には終わらないということがわかったこと、そしてなによりそんな風に

『自分達の働く環境のことを、自分達で考えて、自分達から動きたいから一緒に作戦を立てようと言いだしてくれたこと』

それがなにより嬉しかったのです。

こういうのは、当たり前のことだけど、でも1人じゃできない。
何人か同じような考えを持って、そしてタイミングをみて一気に動かないといけない。
そしてその同じような考えを持つまでに果てしない時間がかかったり、タイミングがことごとく悪いのが途上国。
でも、それが一歩踏み出せたなら、きっとヨソモノがいなくってもゆっくりその後も歩んでいけるのだと思います。


必要だと自分達が感じること。
進まないとと、自分達が心から思うこと。

禁煙や禁酒や、糖尿病コントロールや、ダイエットや、失恋や、挫折や、失職や。
そういうのと一緒で、おかれた環境で自覚症状がない場合、ある場合、どちらにしてもその症状を次のステップに自分が持っていくのは大変なことだと思います。

でも、作戦を練っていたときの真剣だけど、力を寄せ合って話す姿勢と表情に、うまくいくといいなという希望がもてました。

小さなことだけど、一歩一歩です。

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