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晴れな人生、生き方!
それでいて、夢がちりばめられていて、ところどころで出会えるといい。
自己満足だとも思いながら、夢の一つである国際協力に踏み出す。

*用語説明*
ANM・・Auxiliary Nurse Midwife(准看護助産師) 農村部で15・6の村を対象にドクターなしで診療所を運営する。分娩から成人・子どものケアまで。

ナース・・・日本のように看護師と助産師の資格が分かれておらず、それ以上のことも行う。例)会陰切開や、縫合など

2010-10-25

つづく つづく

”胎児”って呼ばれている間、つまりお母さんのおなかの中にいる間の赤ちゃん、私達助産師をはじめとする産科の人達は、そのお腹を通じて赤ちゃんの心臓の音を聞かせてもらいます。
簡単にいうと、元気かどうか確かめるために。


大人の脈の倍ぐらいの速さで、

”ドクドクドクドクドクドクドクドク・・・・・”

って聞こえてきます。


日本ではもう機械が浸透しているので、電気で動くその機械をお腹にあてるとスピーカーから聞こえてくるんですね。
でも、ここにはまだそれがないからお腹に聴診器をあてるか、トラウベっていう小さなメガホンみたいなものをお腹にあててそこに耳をあてて直接聴きます。


仕事の中でもベスト5ぐらいに入るぐらい、この診察が好きです。
(あとは赤ちゃんの頭が見え隠れしてるときとか・・・マニアックな部類ですね)

聴いて、
”ヒトの中にヒトがいる!”

って思うと感動してアドレナリンがバーーーッて出て、顔がにやける。
助産師何年目ですか、って話ですが。
もちろん、診察して血の気が引くときもあるのがこの世界の影の部分ですが。


それで。
大人の手首に指をあてた時、自分の脈を自分で手首でとった時、いっつも思います。

”あの音を鳴らし始めてから、私の体の中でもずっと動いてるんやな、休まずに。あと何十年もずっと休まず動くんやろうか。死ぬそのときまで、動くのか。”

って。

そう思うと感慨深くって、じーんとします。

”まだ動いてる。あ、まだ動いてる。”

って、当たり前だけど脈をとり続けてみたり。


みんなの心臓もそうであるように。

また一人、お友達に子どもが生まれたって。
帰る頃には1歳ですが、もうすでに1年弱ドクドクいってこの世に出てきたから、一体何歳とするのがいいのかわからないけど(!)
朗報をいただき、ふと普段思っていることを思いだして書いてみました。


水と皮膚を通して聴こえてくるドクドク・・・は、自分が水の中にいるような錯覚に陥るし、目をつむるとそこは小さな宇宙です。

私達がこの世からいなくなっても、その子の心臓は動いていくし、その次の子もまた動いていって、この世からあの音がなくなることはないんだろうと思います。


人類が続く限り、ね。

3 件のコメント:

  1. ドップラーの心音よりトラウベの心音のほうが好き 笑
    (日本ではトラウベで心音をうまく聞けた試しがなかったんだけれどね)
    そっかー、心臓の動き、ずーっと続いて行くんだね。

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  2. トクトクトクトク響く音。
    生まれてきたときの、第一声。
    ほんとに命の付き合いですね、わたしたち。ありがたいお仕事です。

    無垢の命が、いろいろ成長していく不思議さを私も日々感じている今日この頃です。

    インドが晴れの日でありますように・・・

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  3. >kumiko

    ああああ!私もトラウベ派!(笑)
    いいよねー。ステートは結構難しいです。ステート<トラウベ。
    レオポルドと、トラウベの技術、格段に上がった気がします。

    >mariさん

    そうですねー。
    いろいろ考えても、やっぱり胎児~0日が一番好き(笑)
    でも、尊いものですね。

    晴れの日もあり、雨の日もあり。

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