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晴れな人生、生き方!
それでいて、夢がちりばめられていて、ところどころで出会えるといい。
自己満足だとも思いながら、夢の一つである国際協力に踏み出す。

*用語説明*
ANM・・Auxiliary Nurse Midwife(准看護助産師) 農村部で15・6の村を対象にドクターなしで診療所を運営する。分娩から成人・子どものケアまで。

ナース・・・日本のように看護師と助産師の資格が分かれておらず、それ以上のことも行う。例)会陰切開や、縫合など

2010-06-23

結婚

インドは、今でも80~90%近くが、親同士が決めるお見合い結婚(Arranged Marrige)が主流。
つい何十年か前では、ほぼいいなづけ状態で結婚式までお互い会うこともなかったそうです。
つまり、残りの10~20%(といっても日本の人口以上)が恋愛結婚。

(*何年か前に旅行で行った、原理イスラム主義のイエメンでは、結婚式で女たちが上から建物の下を歩く男たちを見降ろし、花嫁もそこで初めて花婿を見ていました・・・)


今は、親が決めた相手と2・3回(!)会ってみるか、遠いときは結婚式まで電話で話して、息が合えば結婚になります。
最近はネットや情報網が発達したので、近くではなく遠くの人とも結婚しています。
日曜日になると、新聞3面近くが花嫁・花婿のプロフィール紹介面。
宗教別、カースト別などに細かく分けられていて、もちろん親が子どもの情報を投稿しています。

カースト○○ ヒンドゥー
”何年生まれ 何年にMBA(経済学修士)取得、○○(有名企業)勤務、色白、高身長、ハンサム。カースト不問。携帯番号・・・・”

などなど。


映画やテレビでは自由に繰り広げられる恋愛模様。
しかし、実際には異カースト間、異宗教間、などで結婚することはタブーであり、ましてや女が男より高カーストだと大変です。
人づてに聞いたこないだのニュース。
そんな恥を一家に残されては困る、と、親が実の娘を殺してしまいました。


つまり禁断の恋だらけで、ついうっかり好きになりそうになってもカーストはまずチェックするらしいです。
気持ちが高まる前に抑える努力をするんですね。
しかも誰かと付き合って別れた過去がわかると、女の子の場合キズモノ扱いになってしまい、いい縁談がまわってきません。
代々医者一家の大家さんは、大都会の大企業で働く娘に、”彼氏はつくらないよう”釘をさしてある、と言ってました。(・・・同情・・・)
恋が実らず自殺をした話(よく聞きます)、残念ですが身近で聞いたこともあります。
ま、特に田舎だからというのも大きいでしょうが。


なので、都会の子達はたくさん恋愛もしていますが、
「アレンジの方が親も家族も幸せになれるから、恋愛結婚はちょっと・・・」
「え?恋愛?めっそうもございません・・・」
という子が結構多い。

田舎であるここで、最近お友達が結婚したが高校の同級生で、恋愛結婚(Love Marrige)でした。
「ラブマリッジだってこと、言いふらさないでね・・・」と、ヒソヒソ声で言っていました。


さて。
あさって、大家さんの親戚が結婚式を挙げます。
大家さんの奥さん側の親戚で、両親ともに早く亡くした彼女は、うちの産婦人科に最近異動したドクターでもあり、歳も近いです。(つまり少し遅めの結婚。女は25あたりが売りどき)
初めてうちであったのは1月頃でした。

「まあ結婚はそのうち・・・。まだね」と言っていた彼女。

親代わりの大家さんが、アレンジしていたみたいですが。
4月になって。

「スワティの結婚が決まったわ。先週会わせたら、お互い気に入ったみたいだから。6月に式よ。うちが実家みたいなもんだから、カナもよろしく」



「・・・。」

自由恋愛大国ニッポンも、昔はこうだったのでしょうか。
自由恋愛全盛期に生まれて育った私には、今でもまだ少ししか理解できません。


こういうこともたまにあります。
「○月あたり、結婚式するから来てね!」
「え、良かったね~誰とすることになったの~?」
「相手はまだ決まってないの。」
「・・・・・。」



でも、いえることは、とても幸せそうなこと・・・


「どうしても嫌って人だったらどうするの?」
「好きになれるの?旦那さんとして」
と、みんなに聞くと。

「親が決めた人に悪い人なんていない。どうしてもダメだったら、また探してもらうだけ。」
「恋は、結婚してからするの。」

古い人はこう言ってました。
「どうしても嫌だって思ったって、そんなの自分が受け入れて結婚するだけ。親が決めて、自分は嫁に入るだけ。それが正しいことだって思ってたの。今でこそ少し緩くなって、アレンジに恋愛がくっついたみたいになったけどね」


「・・・?????」

たしかにちょっとくっついたけど、全然、それ恋愛って言わないのでは・・・?
あ、ひとめぼれ?

いや~~・・・
言葉なし。

お国が違うって、こんなに違ってみえるもんなんですね。


ある意味、親も自分も望む条件は両家ともすべて初めからそろっており、今まで恋愛なんていけないものとして育ち、初めっから結婚を前提に紹介されて、初めてそういう対象でみる異性で、お互い特別な存在だと意識することで、一気にもりあがるものなんですかね。


やれ、付き合っただの別れただの
やれ、親の反対だのかけおちだの
やれ、できちゃっただの離婚だの


そういうことを考えると、とても合理的かつ円滑な運びになっているのかも。。。

幸せなら、なんだっていっか。


招待状たち。


2 件のコメント:

  1. 文化の違いは大きいね。
    どれがただしいという価値観を持って考えてはいけないことがいっぱいあるね・・・
    大きな囲いの中の小さな自分を感じていた今日。考えさせられるKANAちゃんの言葉に出会えてよかった。

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  2. >mariさん


    いや~ 恋愛観、結婚観、生死観、どれも本当にお国それぞれですが、インドはまた独特です・・・。考えさせられるような言葉、この記事にありましたか・・・?! 

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