昨日、料理をするのが面倒で日本人の方に頂いた日本のS&B食品のレトルトカレーを食べて思いました。
「ハッ、なんて懐かしい味。カレーに関する話を書いておかなければ」
と。
はっきり申し上げます。
インドにおいて、カレーという料理は存在しません。
日本はもう和食も洋食も中華もなにもかも家庭の食卓に並ぶので、純粋な和食だけを食べている人は少ないかもしれませんが、要するにだいたいの料理に、しょうゆ、みりん、酒、ダシを使っているのと同じです。
インドの料理も、メインで使う調味料が決まっているので、もしそれをカレーと呼ぶならば、すべての食事はカレーです。
でも、日本で食べているカレーライスとはまったくもって違うものだし、日本のインド料理レストランのカレーとも違います。
ナンは、家庭では食べられません!
南インドでは、北インドと全く違うカレーだし。
主食まで違う。
それから、私は、「インドは・・・」と説明するのはどうも嫌です。
だって、インドって、日本の10倍の面積と、13億に近い人口と、何千もの言葉がある国です。
インドは、って言えない。
ヒマラヤの雪がじゃんじゃん降り積もるところも、バングラディシュを超えたミャンマー側の土地も、年中常夏のモルディブ側も、農業のみが売りのこの内陸も、全てインドなんですもん。
それに、食事だって全然違う。
辛いものから、辛くないのまで。
日本のカレーライス。
日本のインド料理屋さんのカレー。
インドの、レストランで食べるカレー。
インドの、家庭で食べるカレー。
南のカレー。
東にいたっては、カレーを食べていないところだって。
これら、全部、全然違います。
私は、北インドの、家庭料理のカレーが一番好き。
毎日家庭のカレーを食べていて、誰かの家でしょっちゅう家庭のカレーを食べていますが、家庭ごとに全然味が違うし、2度とお目にかかれない組み合わせが無数にある程、種類の豊富なカレーの種類。
それらを、もしも総称してカレーと呼ぶのならば。
世界は広いです。
日本の雑煮の違いが奥深いように。
百聞は一見にしかず。
偏見と、独断と、思いこみで物事を見るのではなく、機会がある幸運な人は、いろんな世界を見てみよう。
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